痛みが消える仕組みは簡単
痛みの原因は、筋肉の緊張であると理解してください。
痛みをなくすにはどのようにすればよいのか?
それは、緊張した筋肉を柔らかくすればいいのです。
筋肉を柔らかくするには、筋肉から乳酸を排出すればいいだけです。
筋肉を動かすことによる緊張、いわゆる筋肉痛は、適切なストレッチを行えば、
乳酸の排出を行い、筋肉痛は解消することができます。
「よし分かった!筋肉を軟らかくすれば、痛みが消えるんだ!」
と考えたかもしれませんね。
ちょっと待ってください。ここでやってはいけないことがあります 。次のこと。
・筋肉をもむ。
・たたく。
・強く推す。
・伸ばす。
筋肉を揉むと悪化します。(マッサージの後のもみ返し)
10回以上筋肉をたたくと、さらに筋肉は緊張します。
強く推すとさらに筋肉が緊張します。
伸ばすと最悪の場合は、筋肉の繊維が切れます。
筋肉を動かさないために起こる緊張の状態は、柔軟性が殆ど無くなり、ストレッチなどで無理に伸ばすと、筋肉の繊維が断裂してしまいます。
ですから、腰痛患者の皆さんは、腰だけは絶対にストレッチをしないでください。
落ち着いて本書を読んでください。
病院へ行っても腰痛が治らない本当の理由
これまでの治療法では腰痛は治らない。
世の中に腰痛治療法といわれるものはたくさんあります。
しかし、どれが自分に適しているのかわからないまま、多くの腰痛患者は苦しみ
続けています。
一般に広く紹介されてきた治療法は、主に、
・注射、
・鎮痛剤、
・湿布などの
麻酔を利用して痛みをごまかす方法と、
・マッサージ、
・鍼灸、
・整体などの痛みを改善する方法の二つです。
しかし、これらはあくまでも対症療法です。
痛みを一時的に和らげてくれることはありますが、痛みの原因を根本から取り除くことが出来ないため、
腰痛はいつまでたっても治らないのです。
痛みの原因は筋肉の緊張であり、筋肉内に乳酸が
滞っているためです。
従って乳酸をうまく輩出しなくては、治ったことにはなりません。
麻酔を使って痛みをごまかしても乳酸が筋肉から排出されるわけではありません。
マッサージ、鍼灸、整体などでも多少の乳酸は筋肉から排出できますが、
総てを輩出しきることはできません。
したがって、幾分改善しても、腰痛は完全に治らないのは、ある意味仕方のないことだったのです。
筋肉から乳酸をすべて輩出し、筋肉が柔らかくならない限り、
腰痛が治るということはありません。
筋肉を「柔」らかくすると「軟」らかくする。の違い
過去の医学教育では「筋肉は常に緊張しているもの」ということを定説にしてきた、筋肉はある程度の硬いのが当然、と思われる方も多いかもしれません。しかし、実際はそうではないのです。
無緊張状態の場所は臀部の膨らんだタブタブしている部分。もしくは二の腕の部分です。
分かりにくい時は、体中をつまんでみてください。一番柔らかい筋肉がそうです。
一番柔らかい筋肉より少しでも固い筋肉が緊張している筋肉です。
・筋肉から乳酸を輩出し筋肉を完全に柔らかくすれば痛みはありません。
・ここで、誤解されないように注意してほしいことがあります。
筋肉の緊張と痛みの関係ですが、筋肉が緊張しているからと言って、必ずしも痛みを感じるのではなく、緊張して血行不良が起こった場合に、痛みは出てきます。
分かりやすく説明するために、筋肉がもっと固い状態を10とします。
筋肉が最も堅い場所は、腰の中心部の左右0~ 5センチの部分と考えてください。
逆に筋肉が最も軟らかい、無緊張の状態を0とします。
筋肉が無緊張の状態の場所は、お尻のタブタブしている部分と考えて下さい。
緊張状態が5以上になった場合に、傷みが出ると仮定します。
腕の力こぶを、力を抜いた状態でつまんでみた場合、3程度の緊張状態です。
力こぶの部分をつまんでみて柔らかいと感じる人も多いと思いますが、この状態でも筋肉は緊張しています。
少し運動した後は、筋肉がより緊張しますので、4の硬さになっています。
さらに運動した場合は、緊張状態は5を超え7程度まで緊張します。
5を超えた時点から痛みを感じ始めます。
このように、筋肉の緊張がある一定レベルを超え、血行不良が起きた時に、
私たちは痛みを感じ始めます。
筋肉が緊張してもそのレベルを超えなければ、痛みを感じることはありません。
図7 筋肉の緊張と痛みを感じる度合いの解説図
マッサージで腰痛は治るのか?
筋肉の緊張が 6レベル だとします。(毎日痛い)腰痛を和らげるために
マッサージを行ったとします。
このとき筋肉の緊張状態は、腕の良い施術者に巡り合えた場合は、
2程度は柔らかくなりますから、 (6-2=4で)レベル4の緊張状態になります。
ですから痛みは消えています。しかし痛みは消えていても レベル4は緊張しているので、治っているわけではありません。
とりあえずは痛みを感じていないだけです。
マッサージや鍼灸などを行った後に痛みが消えると、その時点で治ったと思いがちですが、結局はいま説明したような仕組みであるため、根本的には治っておらず
必ず再発するということになります。
「痛みが消えた =治ったのではない」ということを理解しないといつまでたっても
腰痛を直すことはできません。
筋肉から乳酸を輩出し筋肉を完全に柔らかくしたときこそ、
「治った」といえるのです。
腰痛は、腰回りの筋肉の緊張が原。
腰・臀部・足の痛みは、腰回りの筋肉の緊張が原因です。腰回りの筋肉が緊張することで、腰から足先までの筋肉まで緊張させてしまうのです。
下図(図8)をご覧ください。
臀部や足の痛みを出す場所によって、腰のどの部分が緊張しているか
特定できます。
腰が痛いときは、腰の筋肉が緊張します。
① 臀部が痛い場合
中心から7センチ外、背中側から6センチ中の筋肉の緊張が原因です。
② 太ももの内側・後ろ側が痛い場合(坐骨神経痛の原因)
中心から11㎝外、背中側から9㎝中の筋肉の緊張が原因。
③ ひざが痛い場合
中心から10㎝外、背中側から4㎝中の筋肉の緊張が原因
④ ふくらはぎが痛いと場合
中心から5㎝外、背中から5㎝中の筋肉が緊張
いずれにしても、痛みを発している古紙の筋肉が柔らかくなれば、腰、臀部、足の痛みやしびれは消えます。
****筋肉を柔らかくする緩消法・次ページへ**************